乾燥肌に欠かせない保湿ケアとは?実践のポイントや保湿剤の選び方も

肌の油分・水分が不足して引き起こされる乾燥肌には、保湿ケアが欠かせません。保湿ケアとは、肌に十分な水分を与えた上で、油分でカバーし水分が逃げないようにするスキンケアのことです。乾燥肌にお悩みの方の中には、肌の水分量をアップさせるために、どのような保湿ケアを行えばよいか迷っている方もいるでしょう。

この記事では、乾燥肌や保湿ケアについての基礎知識に加え、保湿力低下の原因・保湿ケアの4つのポイント・乾燥肌向けの保湿ケア用品の選び方などを詳しく解説します。

<目次>

  1. 1.乾燥肌の方必見!保湿ケアとは?
  1. 1-1.そもそも乾燥肌とは?
  2. 1-2.習慣や環境によって保湿力が低下することも
  3. 2.乾燥肌の保湿ケアのポイント
  1. 2-1.洗顔・入浴で肌を清潔にする
  2. 2-2.化粧水と乳液を正しく使う
  3. 2-3.導入液・クリームなどのアイテムを活用する
  4. 2-4.適切な量・頻度でケアを行う
  5. 3.乾燥肌向けの保湿ケア用品の選び方
  1. まとめ


1.乾燥肌の方必見!保湿ケアとは?

保湿ケアとは、肌に十分な水分を与え、皮膚の角質層の水分を保持するために油分でカバーすることです。ハリのある肌や、透明感のある肌は、多くの水分が含まれています。肌の水分量は、加齢とともに減少します。そのため、美肌を目指すためには、肌に十分なうるおいを与えることが重要です。


また、人間の肌には、肌荒れやくすみなどの肌悩みの原因となる物質の侵入を防ぎ、肌の水分の蒸発を防ぐ「バリア機能」があります。バリア機能は、ストレスなどのさまざまな要因で崩れてしまいます。バリア機能を回復させ、乾燥肌や肌荒れを防ぐためにも、正しい保湿ケアを知り、毎日のスキンケア方法を見直しましょう。


<1-1.紫外線対策を行う>

乾燥肌とは、肌の油分と水分が不足し、肌が常に乾燥している状態です。人間の皮膚は3つの層に分けられ、一番外側の層を「表皮」と呼びます。表皮の中でもっとも外側にある「角質層」が十分に保湿されていないと乾燥肌になります。


乾燥肌になると、肌がごわつき、化粧ノリが悪くなったり、白い粉をふいたりなどの症状が現れるのが特徴です。さらに乾燥肌が悪化すると、ピリピリとした痛みを感じたり、かゆみを感じたり、肌がひび割れたりという症状が出ます。


また、乾燥肌の症状は、顔だけでなく、全身に現れます。肘やかかと、膝などは特に乾燥しやすいため注意が必要です。さらに、目の周りや手の甲など、皮脂腺が少ない部位も乾燥しやすいとされています。乾燥が原因で、かゆみが生じたり、角質が厚くなりひび割れてしまったりする前に乾燥予防を行いましょう。

<1-2.習慣や環境によって保湿力が低下することも>

保湿力は、生活習慣や環境によって低下する場合があります。保湿力が低下する原因の一例は以下の通りです。


保湿力低下の原因

●栄養不足

●飲水量不足

●喫煙

●睡眠不足

●強い摩擦

●乾燥した空気

●紫外線


保湿力が低下する原因の1つである紫外線は、肌のバリア機能を低下させると言われています。バリア機能が低下すると、化粧水などで保湿しても水分を保てなくなります。バリア機能を維持するためには、日傘や日焼け止めを活用しましょう。



上記以外にも、加齢による肌質の変化も保湿力低下を引き起こす原因です。年を重ねると、表皮に含まれる天然のうるおい成分や皮脂が減少し、若い頃と比べると全身を占める水分量も約10%減少するとされています。加齢による皮脂と水分量の変化は、肌のバリア機能を低下させ、肌を乾燥させる原因となり得ます。


2.乾燥肌の保湿ケアのポイント

乾燥肌は、肌が乾燥しやすいため、普通肌の人よりも入念な保湿ケアが必要です。保湿ケアを正しく行うと、皮膚のバリア機能が向上し、肌トラブルがない健康で正常な肌状態になります。


ここでは、乾燥肌ケアのポイントを4つ紹介しますので、乾燥肌対策に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。


<2-1.洗顔・入浴で肌を清潔にする>

保湿ケアをする前に、毎日の洗顔と入浴で余分な皮脂やホコリなどの汚れを落とすことが大切です。顔と身体を洗う際には、3つのポイントを意識してみてください。


●しっかりと泡立てる

洗顔料やボディーソープは、必ず泡立ててから使用しましょう。そのまま使用すると、洗浄力が強く、洗いあがりにつっぱりを感じることがあります。泡立てネットを使用すると、きめ細やかな泡を作り優しく洗浄することが可能です。

●優しく洗う

顔や身体を洗う際には、泡立てた泡を肌の上に滑らせるように優しく洗います。力を入れて擦ると、新しい肌細胞が剥がれ落ち、肌のうるおいを保てなくなることがあるため注意が必要です。

●ぬるま湯ですすぐ

熱すぎるお湯は、肌のバリア機能である皮脂膜を壊す恐れがあります。すすぐ際に使用するお湯は、人肌よりややぬるめの温度にしておきましょう。

また、洗顔後と入浴後には、肌の水分と油分が不足している状態のため、早めにスキンケアを行うことが大切です。柔らかいタオルなどで水気を拭きとり、化粧水や乳液などで保湿ケアを行いましょう。

<2-2.化粧水と乳液を正しく使う>

化粧水は、肌の水分を補い、きめ細やかな肌にする働きがあります。化粧水を使用すると、乳液の肌なじみが良くなるのがメリットの1つです。乳液は、肌の油分を補充し、うるおいを閉じ込め、乾燥などの外部刺激から肌を守る役割があります。


化粧水と乳液は、コットンまたは手のひらを使って均等に肌に伸ばします。コットンや手の動きは、血流に沿って中心から外側へ、下から上へと丁寧になじませるのがポイントです。 また、化粧水と乳液を使用する際には、化粧水をなじませた後、乳液を重ねるのが一般的です。化粧水でうるおいを与え、乳液でうるおいを閉じ込めるといった流れになります。


<2-3.導入液・クリームなどのアイテムを活用する>

導入液とは、洗顔後の保湿ケアの際に、最初に使用する美容液です。導入液の美容成分は、固くなった角質層を柔らかくし、化粧水の肌なじみをアップさせる働きがあると言われています。導入液は、適量を手のひらに出し、洗顔後すぐにハンドプレスしながら顔全体になじませて使用します。


フェイスクリームは、乳液よりもオイル成分が多めに含まれているのが特徴です。フェイスクリームは、うるおいを閉じ込め、保湿する役割がありますが、塗りすぎるとベタつきの原因になるため注意が必要です。化粧水、または乳液をなじませた後、乾燥が特に気になる部分にハンドプレスを行いながら浸透させます。


<2-4.適切な量・頻度でケアを行う>

保湿ケアをする際には、保湿ケア商品の使用方法を守ることが重要です。保湿ケアは、1日2回朝晩に使用するのが効果的とされています。


また、化粧水や乳液に記載がある1回の使用量を守って使用しましょう。化粧水などを多くつけすぎると、肌が吸収しきれなかった化粧水が肌の上に残るときがあります。肌の上に残った化粧水が蒸発する際に、肌になじませた水分と一緒に蒸発するため、肌の乾燥につながります。規定量を使用しても、うるおいが足りないと感じる場合は、種類の違う保湿ケア用品を重ねづけするとよいでしょう。



3.乾燥肌向けの保湿ケア用品の選び方

乾燥肌の方に適した化粧品は、保湿成分が含まれている商品です。保湿成分としてよく知られているのは、ワセリンです。ワセリンは、石油からとれる油脂性の物質で、皮膚に膜を張りうるおいを保ちます。低刺激で、安価で手に入るためスキンケアに取り入れやすいでしょう。その他にも、保湿力を維持するためのバリア機能の働きを助けるセラミドや、アミノ酸を配合した保湿ケア用品も販売されています。

また、肌への刺激が少ない保湿ケア用品を選ぶことも重要です。乾燥肌の方がケア用品を選ぶ際に注意したい成分は、香料です。香料は香りを付けるために利用され、複数の成分が混合しているため、乾燥肌には刺激が強い可能性があります。さらにアルコール配合の商品も注意が必要です。アルコールは、蒸発する際に肌表面の水分も一緒に蒸発するため、肌が乾燥する場合があります。そのため、乾燥肌の人はアルコールフリーのケア化粧品を選ぶことを推奨します。


ケア用品を選ぶ際には、化粧品の成分構成を確認し、まずはトライアルセットなどで自分の肌に合うかどうか確認してから使用しましょう。


まとめ

肌の保湿力は、栄養不足・紫外線によるダメージ・加齢による肌質の変化などが原因で低下すると言われています。肌の水分が失われた状態が続くと、乾燥肌となるため、こまめな保湿ケアが重要となります。

保湿ケアを行う際は、洗顔の仕方や、化粧水・乳液の使用方法など日頃のスキンケアを見直し、適切な量・頻度で手入れすることが大切です。また、乾燥の度合いによっては、導入液やクリームなどのアイテムも活用しましょう。


この記事を監修したドクター

STスキンクリニック青山

院長 田澤しおり 先生

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