30代に適したスキンケア方法|よくあるお肌の悩みやケアのNG例も
25歳がお肌の曲がり角と言われるように、年齢を重ねるにつれて肌の状態は変化します。30代になり肌トラブルを感じるようになったという人も一定数います。30代によくみられるお肌の悩みは間違ったスキンケア方法が原因の場合もあり、お肌の悩みを和らげるにはスキンケア方法の見直しが必要です。
今回は、30代にみられるお肌の悩みと30代のスキンケア方法のNG例を紹介した上で、お肌の悩み別にスキンケア方法を5つご紹介します。
<目次>
1.30代によくみられるお肌の悩み
お肌の悩みを少しでも目立たなくするためには、肌質と悩みの原因に合ったスキンケアが必要です。肌質は、大きく4つのタイプに分けられます。まずは、自分自身のお肌がどのタイプになるかを確認しましょう。
乾燥肌
乾燥肌はお肌の水分量や皮脂量が低下している状態です。目元・口元の小ジワやカサつきが気になる、洗顔後に肌が突っ張った感じがする場合は乾燥肌の可能性があります。
脂性肌
脂性肌はお肌の水分や皮脂が過剰に分泌されている状態です。テカリが気になる、ニキビができやすいといった場合は、脂性肌の可能性があります。
混合肌
混合肌は乾燥肌と脂性肌の悩みが混在している状態です。Tゾーンはテカっているのに、頬は粉を吹いているといった場合は、混合肌の可能性があります。
普通肌
普通肌は乾燥やテカリが気にならず、お肌の水分と皮脂のバランスが取れた理想的な状態です。
次に、お肌の悩み別に原因を簡単にチェックしましょう。
シミ・そばかす
30代になると10代~20代の間に蓄積された紫外線ダメージが、シミやそばかすとなってお肌表面に現れてきます。また、代謝スピードの低下によってお肌への定着前にメラニンを排出し切れないことも原因の1つです。
黒ずみ
黒ずみは、主に開いた毛穴に溜まった汚れや皮脂が、酸化して黒っぽくなることで目立ちます。
乾燥
お肌の乾燥は、ホルモンバランスが変化したり、保水力が減少したりすることが主な原因です。
たるみ
たるみは主に加齢により、お肌のハリや弾力を保つ成分の生成スピードが低下することで起こります。
お肌の悩みが軽度であれば、スキンケアを見直すだけでも症状の改善が期待できます。
2.30代のスキンケア方法のNG例
お肌によいとされる商品やエイジングケア化粧品を選び、しっかりとスキンケアをしているつもりでも、実際にはあまり効果がないケースは少なくありません。
ここでは、ついやってしまいがちなスキンケア方法のNG例を3つ解説します。
普段のスキンケアで当てはまる項目がないか、チェックしてみましょう。
<2-1.洗顔時に肌をこすっている>
多くの人が洗顔時についやってしまうのが、こすり洗いです。洗顔ついでにマッサージを行う人もいるでしょう。
ゴシゴシと何度もこするのは、お肌に大きな刺激を与え、肌トラブルを招く行為です。気合を入れてメイクをした後やたっぷり汗をかいた後は、しっかりと汚れを落とす必要があります。しかし過剰なクレンジングや洗顔は汚れだけでなく、お肌に必要な水分や皮脂も洗い流してしまうため、注意しなければなりません。
また、マッサージに使用できるクレンジングや洗顔料もありますが、基本的にお肌への負担になるので避けたほうが無難です。
<2-2.化粧水だけ使っている>
化粧水は、必ず乳液やクリームとセットで使いましょう。化粧水には、お肌にうるおいを補給して整える役割があります。しかし化粧水の主成分は水であり、基本的に油分は入っていません。そのため、化粧水だけを使いそこでスキンケアを終わると、せっかく補充したはずの水分が蒸発してしまいます。
また、化粧水に含まれる水分が蒸発すると同時に、肌内部のうるおいも蒸発する点にも注意が必要です。化粧水の後に使う乳液やクリームには、お肌に含ませたうるおいを逃さないようフタをする役割があります。
<2-3.外出するときだけ日焼け止めを使っている>
「日焼け止めを使うのは外出するときだけ」という人は、要注意です。日焼け止めは紫外線対策に有効なアイテムですが、紫外線は直接日が当たる場所だけに降り注いでいるわけではありません。
紫外線は空気で散乱される性質があるため、日陰でも日光によって明るい場所であればお肌は影響を受けます。窓越しでも完全に紫外線を遮断することはできないため、紫外線の影響が気になる人は、屋内であってもしっかりと対策しましょう。
3.【肌の悩み別】30代のスキンケア方法
お肌の悩みを軽くして美肌を目指したいなら、まずはスキンケアを正しく行うことが大切です。下記は基本的なスキンケアの流れとなります。
①クレンジング
クレンジング剤は、メイクの濃さによって使い分けることが大切です。ポイントメイクには専用のリムーバーを使いましょう。朝やノーメイクの日は必要ありません。
②洗顔
洗顔料は8分立て程度にしっかりと泡立て、肌をこすらず馴染ませるようにしながらTゾーン→Uゾーン→全体の順で洗います。すすぎは32~34度程度のぬるま湯を使い、20回程度で泡を落とし切りましょう。
③基礎化粧品
お肌に水分が残っているうちに、まんべんなく化粧水を浸透させます。必要ならパックや美容液などのスペシャルケアアイテムも足しましょう。
④乳液・クリーム
化粧水の水分が飛んでしまう前に、乳液・クリームでフタをします。
上記のスキンケアに加えて、悩みごとに適切なケアを取り入れると効果的です。
ここからは、30代向けの肌悩みに応じたケアを簡単に紹介します。
<3-1.シミ・そばかす>
シミ・そばかすに悩んでいる人は、有効とされる美白成分配合のアイテムを取り入れてみましょう。
【美白に有効な成分の例】
●ビタミンC誘導体
●アルブチン
●ナイアシンアミド
●トラネキサム酸
●プラセンタエキス
ただし、シミやそばかすができる主な原因は紫外線です。まずは毎日の紫外線対策をしっかりと行いましょう。
<3-2.くすみ>
くすみの悩みは、原因によって対策が異なります。
乾燥肌・厚くなった角質層が原因の場合
対策 | 保湿に力を入れる |
有効な成分の例 | ●ヒト型セラミド ●密着型ヒアルロン酸 ●スーパーコラーゲン |
メラニンが原因の場合
対策 | 紫外線対策を徹底する・美白有効成分配合のアイテムを選ぶ |
有効な成分の例 | ●ビタミンC誘導体 ●アルブチン ●ナイアシンアミド ●トラネキサム酸 ●プラセンタエキス |
お肌の糖化が原因の場合
対策 | 血糖値を上げにくい食事や、抗糖化作用のある食品を取る |
有効な成分の例 | ●玄米茶 ●野菜 ●ハーブ ●ライム ●豆味噌 |
血行不良が原因の場合
対策 | 血行をサポートする活動を取り入れる |
有効な成分の例 | ●マッサージ ●入浴 ●適度な運動 ●規則正しい生活 |
くすみの原因に応じた対策を徹底することで、お肌の透明感アップが期待できます。
<3-3.乾燥>
お肌の乾燥が気になる人は、まず保湿に力を入れましょう。
【保湿に有効な成分の例】
●セラミド
●スクワラン
●ヒアルロン酸
●コラーゲン
ツヤ肌を手に入れるには、化粧水やクリームを使い惜しまないことも大切です。保湿力が高く、かつお肌に合ったアイテムを選び、推奨されている量をやや上回るくらいの量を使うことで効果が期待できます。いつものアイテムだけで物足りなさを感じる場合、導入美容液も併用するとよいでしょう。
<3-4.たるみ>
たるみの悩みには、お肌の水分不足やハリ不足をケアする成分の入ったアイテムが有効です。
【たるみに有効な成分の例】
●レチノール
●コラーゲン
●抗酸化成分ビタミンC
●ポリフェノール
●ビタミンE
お肌のコラーゲンやエラスチンの減少・変性や、土台となる筋肉の衰えもたるみの原因です。そのため、表情筋を鍛えることもたるみの対策に有効とされます。
<3-5.シワ>
シワに有効な対策は、原因によって異なります。
血行不良が原因の場合
対策 | 保湿に力を入れる |
有効な成分の例 | ●ヒト型セラミド ●密着型ヒアルロン酸 ●スーパーコラーゲン |
加齢が原因の場合
対策 | ハリ感アップや弾力アップにアプローチする成分を取り入れる |
有効な成分の例 | ●ビタミンC ●レチノール ●リンクルナイアシン |
ただしシワの原因が表情グセの場合は、スキンケアによる劇的な改善は期待できません。
まとめ
30代にみられるお肌の悩みは、肌質にスキンケア方法・スキンケアアイテムが合っていないことが原因である場合もあります。
洗顔時は泡で優しく肌を洗い、化粧水に乳液やクリームを被せると、お肌の悩みをある程度落ち着かせることが可能です。また、有効とされる美白成分配合のアイテムを取り入れるのもよいでしょう。
この記事を監修したドクター
院長 田澤しおり 先生