乾燥肌はシワができやすい?原因や深いシワの予防につながる対策も!
肌にはタイプがあり、乾燥肌・敏感肌・混合肌などがあります。乾燥肌の方は肌の水分が不足している状態のためシワができやすい傾向です。乾燥ジワにも種類があり、それぞれ特徴があります。
当記事では、乾燥肌の方にシワができやすい理由、肌が乾燥する原因を解説します。また乾燥肌向けにシワ対策の方法を5つ紹介しますので、乾燥肌ですでにできたシワに悩んでいる方や、乾燥ジワを予防したい方は、ぜひ当記事をお読みください。
<目次>
- 1.乾燥肌だとシワができやすい理由
1.乾燥肌だとシワができやすい理由
肌は表皮、真皮、皮下組織から構成されており、表皮は角層(角質層)・顆粒層・有棘層・基底層の4つの層に分かれています。層の中で肌の水分量を保持する重要な役割を担っているのが、表層にある角層です。
十分に潤った肌は角層細胞がセラミドでつなぎとめられ、肌理(キメ)が整っています。しかし、肌の潤いが減り乾燥すると角層細胞が整いにくくなり、肌理が乱れます。その結果できるのが、肌表面の細かなシワです。
乾燥した肌は水分を保持することが難しく、ケアせずに放置していると浅い小ジワが深い大ジワ(真皮シワ)へと変わりやすい状態になります。
もともと皮膚の潤いが不足しがちな乾燥肌の場合、シワに悩まされるケースは少なくありません。日ごろから丁寧に保湿ケアをして、肌に足りない水分と蒸散を防ぐための油分を補う必要があります。
<1-1.乾燥ジワ以外のシワの種類>
顔にできるシワにはいくつか種類があり、主に表皮ジワ(乾燥ジワ)・真皮シワ・表情ジワの3つがあります。真皮シワと表情ジワの特徴は以下の通りです。
真皮シワ | 表皮の下にある真皮層に到達した深いシワを指します。真皮はエラスチンがつないだコラーゲン繊維が網の目状に張り巡らされ、隙間をヒアルロン酸が埋めている状態です。加齢や紫外線ダメージによって真皮に含まれる成分が減少・変性し、肌が支えられなくなると真皮シワにつながります。 |
表情ジワ | 笑ったときに現れる目尻のシワや、眉を寄せたときにできる眉間の深い縦ジワなど、特定の表情やクセによってできるシワを指します。表情ジワは一時的なシワですが、肌の柔軟性が失われると元に戻りにくくなり、そのまま定着することもあります。 |
<1-2.混合肌や敏感肌の場合も注意が必要!>
肌トラブルは、乾燥肌の方にだけ起こるものではありません。混合肌や敏感肌の方も皮膚の乾燥やトラブルによる悪影響を受けやすいため、注意が必要です。 肌質の特徴とケアのポイントは以下の通りです。
混合肌
特徴 | ・皮脂の分泌量が多い一方で、乾燥している部分もある ・額と鼻筋は皮脂でべたつきやすく、ほほやあごはかさつきやすい ・乾燥しやすい部分に表皮ジワができやすい |
ケアするときのポイント | ・皮脂の分泌量が多い部分は、オイルではなくクリームやジェルでケアする ・乾燥しがちな部位は保湿効果の高い美容液などを使う ・肌状態に応じてケアの方法を分ける |
敏感肌
特徴 | ・外部刺激に弱く、刺激が弱めの物質に対しても赤みや痒みなどの反応を起こしやすい ・肌のバリア機能が低下しているため乾燥しやすく、表皮ジワができやすい |
ケアするときのポイント | ・肌をお手入れする際はアルコールが配合された基礎化粧品は避ける ・ケアやマッサージの際は、肌に負担をかけないように意識する |
2.そもそも肌が乾燥する原因は?
肌が乾燥する主な原因としては、以下の4つが挙げられます。原因別に肌にどのような影響を及ぼすかを知っておくと、乾燥を予防することが可能です。
原因 | 影響 |
空気の乾燥 | 空気中に含まれる水分量が少なくなると、肌から水分が奪われ乾燥しやすくなります。冬の屋外の他、長時間エアコンの効いた部屋にいる場合も乾燥が進むため注意が必要です。 |
紫外線によるダメージ | 紫外線を浴びると肌が炎症を起こし、肌理が乱れる原因になります。乱れた肌理の隙間から水分が蒸発しやすくなり、その結果、肌の乾燥が進みます。 |
スキンケアの問題 | 日々のスキンケア方法が誤っている場合も乾燥しやすくなる原因です。たとえばお湯で洗顔している場合、必要な皮脂まで落としてしまい、水分を保持しにくくなります。肌をゴシゴシとこすって洗顔すると、バリア機能が低下して乾燥しやすくなります。 |
生活習慣の乱れ | 慢性的な睡眠不足や運動不足、過度の飲酒など、生活習慣が乱れていると一定周期で肌が生まれ変わるターンオーバーのリズムが狂いやすくなります。するとバリア機能が低下し、水分の保持が難しくなり乾燥につながります。 |
3.【乾燥肌向け】シワ対策の方法5つ
表情ジワは浅いシワのため、適切に保湿すれば目立たなくすることはできます。とはいえ、乾燥肌の方は保湿しても長く潤いを保てないこともあるでしょう。乾燥した状態が長く続くと、表情ジワが深く刻まれて真皮シワにいたる恐れがあるため注意が必要です。
特に乾燥肌の方は、日ごろから特に入念にケアすることが大切です。ここでは、乾燥肌の方に向けて、シワの対策方法を5つ紹介します。
<3-1.肌質に合ったスキンケアを行う>
スキンケアアイテムは、肌質に合った商品を選びましょう。乾燥肌の場合、クレンジングはクリームタイプが適しています。オイルタイプのクレンジングは水分保持に必要な顔の皮脂まで落とす恐れがあります。
また、洗顔の際は力を入れてこすらないようにしましょう。洗顔料をよく泡立て、泡を転がすようにして汚れを落とします。泡を流すときは、ぬるま湯で丁寧にすすぎましょう。 水分は清潔なタオルでそっと吸い取ります。洗顔後は、すぐに保湿力の高い基礎化粧品でケアをすることがポイントです。
<3-2.UV対策を徹底する>
紫外線は美肌の大敵です。日常生活で飛外線を無防備に浴びていると、シワ以外にもシミやくすみ、肌荒れなどを招きます。そのため、特に肌トラブルのリスクが高い乾燥肌は、入念なUV対策を実施することが大切です。
紫外線は一年を通して降り注いでいるため、季節を問わずUV対策する必要があります。日ごろから日焼け止めはムラなく塗り、外出時は日傘や帽子も併せて使用するとよいでしょう。紫外線は目からも入るため、UVカット効果のあるサングラスや眼鏡をかけるのがポイントです。
化粧下地やファンデーションなどのアイテムは、UVカット効果のあるものを選ぶとよいでしょう。
<3-3.水分をしっかりとる>
肌の乾燥を防ぐためには、体内の水分量を増やすことも必要です。体内の水分が不足していると、肌へ水分が回らず乾燥を招く恐れがあります。
水分不足を防ぐには、こまめに水分補給をしましょう。水分補給を目的とする場合、水や麦茶、ルイボスティーなどが望ましいです。
利尿作用のある紅茶やコーヒーは、排尿を促すため体内の水分量がより減ってしまう恐れがあります。アルコールも分解時に多くの水分を必要とするため、水分補給には適しません。
<3-4.室内の乾燥対策を行う>
冬は気温が低いため空気中に含まれる水分量が低く、大気が乾燥する季節です。外の冷たい空気にさらされると、肌の水分はどんどん奪われます。
暖房の効いた暖かい部屋も同じで、空気が乾燥した状態です。室内に加湿器を設置したり水を入れた器を置いたりして、意識的に加湿しましょう。湿度は40~60%が適切といわれています。
また、湿度が高い夏も注意が必要です。夏は汗をかきやすく、水分が失われると皮脂も落ちやすくなります。皮脂が減ると肌の水分の蒸散が防ぎにくくなり、乾燥が進みます。 冬の暖かい部屋と同様、冷房の効いた部屋も乾燥しているため、室内の乾燥対策が欠かせません。
<3-5.食生活に気をつける>
肌は、毎日の食事で摂取した栄養から作られます。肌が乾燥しやすい方や肌の調子が悪い方は、日々のスキンケアに加えて食生活にも注意しましょう。
基本は、さまざまな食材から身体に必要なたんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル・食物繊維の6つをバランスよく摂取することです。その上で、腸内環境を整えるヨーグルトやチーズ、納豆などの発酵食品を意識的に摂取するとよいでしょう。腸内環境を正常化すれば、ターンオーバーのリズムが整いやすくなります。
まとめ
乾燥肌とは肌の水分が失われた状態の肌を指します。肌の乾燥が進むとシワができやすくなり、ケアを怠るとシワが定着して真皮シワとなります。
乾燥肌の方は、肌質に合ったスキンケアやUV対策、水分や栄養素をバランスよくとることが大切です。室内の乾燥も肌の水分が失われる原因になるため、加湿器などで室内の湿度を保ちましょう。
目立つシワに悩んでいる方は、美容医療によってシワを目立たなくできる可能性があります。できてしまったシワにはハイフ(高密度焦点式超音波)も有効です。
【記事に関する免責事項】
・当記事は未承認医療機器による治療の内容が含まれています。
・記事内で触れている未承認医療機器について、国内に同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
・ハイフ治療の副作用・リスク:感染、熱傷、神経麻痺、色素沈着、毛包炎、紅斑
・治療の効果や痛みの感じ方には個人差があります。
この記事を監修したドクター
院長 佐藤 英明 先生