エイジングケアとは?代表的な方法や効果的に行うポイントも
エイジングケアとは、加齢による肌の衰えを化粧品や生活習慣の改善などにより補うことや、事前に防ぐことなどを指します。エイジングケアを始めるタイミングに決まりはなく、肌の変化が気になり始めた時が適切です。
この記事では、エイジングケアの意味や必要性に加え、エイジングケアの6つの基本的な方法、効果が期待できる美容医療の種類などを解説します。年齢が気になり始めた方、以前より肌の調子が悪くなり悩んでいるという方は、ぜひ参考にしてください。
<目次>
- 1.エイジングケアとは?
- 1-1.加齢により肌はどうなる?
- 1-2.エイジングケアを始めるタイミングは?
- 1-3.若い頃と同じケアでは不十分なことが多い
- 2.エイジングケアの基本
- 2-1.正しいスキンケアを行う
- 2-2.内側からのケアを行う
- 2-3.紫外線対策を行う
- 2-4.睡眠をよく取る
- 2-5.肌の悩みに合わせたアイテムを使う
- 2-6.適度な運動を行う
1.エイジングケアとは?エイジングケアとは、「エイジング(加齢)」による肌の変化に応じた「ケア(お手入れ)」をすることです。加齢によって分泌量や生成力が減少する成分を、化粧品などで外部から補ったり、生活習慣の改善などで内部から強化したりします。また紫外線や乾燥といった、肌老化や肌トラブルを招く原因を可能な限り取り除く努力も、エイジングケアの1つです。
ここでは、エイジングケアに関して知っておきたい情報を3つ紹介します。
<1-1.加齢により肌はどうなる?>
まずは、年を重ねると肌にどのような変化が生じる恐れがあるかを把握しておきましょう。個人の体質や生活習慣などによっても差はあるものの、おおむね下記のような変化が起きる可能性が高くなります。
【加齢による肌の変化の例】
●代謝が落ちて古い角質が溜まりやすくなる
●ハリや弾力を作り出すコラーゲンの生成量が減少する
●保湿力を高めるヒアルロン酸の分泌量が減少する
●バリア機能が落ちて外部からの影響を受けやすくなる<1-2.エイジングケアを始めるタイミングは?>
エイジングケアを検討する際は、年齢ではなくそのときの肌状態に合わせて、自分自身に必要なケアを見極めることが大切です。一般的には、20代の中ごろになると少しずつ肌の衰えを示す「エイジングサイン」が表れやすくなります。
【エイジングサインの例】
●肌が乾燥しやすくなる
●夕方になると肌がくすむ
●シミ・そばかすが目立ちだす
●目元・口元に小じわが生じる
●肌のふっくら感が減る
●毛穴が縦に伸びる
●口角が下がり気味になる
●ほうれい線がくっきり見えてくる
●ファンデーションのノリが悪くなる
●化粧が崩れやすくなる
肌の状態に少しでも変化が出たと感じたら、エイジングケアの始めどきと言ってよいでしょう。<1-3.若い頃と同じケアでは不十分なことが多い>
10代~20代前半の頃は、「軽い肌荒れなら時間が経てば治る」「乳液やクリームがなくても大丈夫」という経験がある人もいるでしょう。しかし年齢を重ねるとともに身体の代謝は低下し、肌細胞の保水力や皮脂の分泌量も減少するケースが一般的です。
若い頃と同じケアでは、肌ダメージの修復が遅れたり水分量・油分量が不足したりして一気に老化が進みかねません。スキンケアは年齢に応じた方法・アイテムを選ぶことが大切です。
2.エイジングケアの基本「肌の変化が気になるから、早めにエイジングケアを取り入れたい」と考えても、何から手をつければよいか分からない人もいるでしょう。エイジングケアは思い出した時にやるのではなく、基本を押さえた上で習慣的に行うことが大切です。
ここでは、エイジングケアの基本を解説します。<2-1.正しいスキンケアを行う>
正しいスキンケアの継続は、エイジングケアに欠かせません。スキンケアを行う際は、できる限り肌に刺激を与えないことと手順を省略しないことを意識しましょう。
【正しいスキンケアのポイント】
●「肌の変化が気になるから、早めにエイジングケアを取り入れたい」と考えても、何から手をつければよいか分からない人もいるでしょう。エイジングケアは思い出した時にやるのではなく、基本を押さえた上で習慣的に行うことが大切です。
●メイクをした日は必ずクレンジングを行う
●洗い流せるタイプのクレンジングを使う
●洗顔料は8分立て程度に泡立てたっぷり使う
●すすぎは32~34℃のぬるま湯を使う
●化粧水などはハンドプレスで優しくなじませる
●化粧水や乳液などはできるだけライン使いする
●化粧品はメーカーの推奨する量以上を使う<2-2.内側からのケアを行う>
肌は日々の食事からできています。正しいスキンケアを継続していても、肌が必要とする栄養素が補充できなければ望む効果は得られないでしょう。肌の若々しさを保つためには、食生活に気をつけて身体の内側からケアすることも大切です。
【内側からのケアする際のポイント】
●栄養バランスのよい食事を心がける
●抗酸化作用を持つビタミンA・C・Eを多く含む食べものを摂る
●コラーゲンを作り出すたんぱく質を摂る
●のどに渇きを感じる前に十分な水を飲む
●サプリメントも活用する
●添加物や油を摂りすぎないよう気をつける
●過度な飲酒・喫煙は避ける<2-3.紫外線対策を行う>
紫外線はメラニンの生成を促してシミやくすみを招き、肌のハリ成分を傷つけることでシワやたるみを引き起こす原因となります。紫外線は太陽光が当たる場所であればどこでも影響があると考えてよいため、常に対策を怠らないことが大切です。
【紫外線対策のポイント】
●季節や天候、屋内外に関わりなく一年中対策する
●日焼け止めは数時間おきに塗り直す
●UVカット効果のある化粧品や服を選ぶ
●日傘なども活用する<2-4.睡眠をよく取る>
傷ついた肌の修復やターンオーバーの正常化に必要な成長ホルモンは睡眠中、特に入眠後90程度経過し深い眠りが訪れた時に多く分泌されると言われています。若々しく美しい肌の維持や実現を目指すなら、良質な睡眠が欠かせません。
【良質な睡眠のポイント】
●快適に眠れる空間を整える
●身体にあった寝具や寝間着を使用する
●生活のリズムを整える
●睡眠時間を一定に保つ
●睡眠時間は6時間以上確保する
●寝る1.5時間程度前に、39~40℃のお湯へ10~15分浸かる<2-5.肌の悩みに合わせたアイテムを使う>
エイジングケアでは、アイテム選びも重要です。肌の乾燥対策には保湿ケア成分、くすみやごわつきには角質ケア成分といったように、改善したい悩みに対応したエイジングケア成分が配合されたアイテムを選びましょう。
肌悩みの種類 効果が期待できる構成成分の例 乾燥・キメの粗さ ●セラミド
●ヒアルロン酸
●コラーゲン
●植物エキスシミ・くすみ・黒ずみ ●ビタミンC誘導体
●プラセンタエキス
●アルブチン
●トラネキサム酸シワ・たるみ・ほうれい線 ●レチノール
●ナイアシンアミド
●ビタミンC誘導体
●ペプチド
また、化粧水や乳液といった通常のケアにブースターオイルや美容液を加えたり、フェイスパックなどのスペシャルケアをプラスしたりする方法もおすすめです。<2-6.適度な運動を行う>
若々しく見える肌を目指すためには、顔だけでなく全身を若々しく健康に保つことが望ましいと言われています。日々の生活に適度な運動を取り入れ継続することで、身体の血流を改善し代謝を高める効果や、ストレスを解消する効果が期待できるでしょう。
【運動のポイント】
●軽く息が上がる程度の運動を継続する
●運動中の紫外線対策は徹底する
●排気ガスの少ないところで行う
●下半身の筋肉を意識して鍛える
まとめ年齢を重ねると、肌の保水力や皮脂の分泌量が少なくなったり、身体の代謝が低下したりするため、以前よりも肌の調子を保つことが難しくなります。若いころと同じを続けるのではなく、年齢や肌の状態に合わせたエイジングケアを行うことが大切です。
エイジングケアの基本は、基本的なスキンケアを正しく行う他、食事など内側からのケアや紫外線への対策などが挙げられます。
この記事を監修したドクター院長 佐藤 英明 先生