日焼けとは?日焼け後のケアと日焼け止めの選び方も

シミ・そばかす・シワ・たるみなどの肌トラブルの多くは、紫外線によるダメージの蓄積が引き起こす「光老化」が原因と言われています。光老化を防ぐためには、日焼けに関する正しい知識を持ち、日々紫外線対策を講じることが重要です。

当記事では、日焼けの種類や肌への影響、日焼け後のケア方法を解説します。日焼け止めの種類・選び方や、身体部位別の日焼け対策も紹介するため、日焼けを防ぐ方法を知りたい人は、参考にしてください。


<目次>

  1. 1.日焼けとは?
    1. 1-1.日焼けの種類
    2. 1-2.日焼けが肌に及ぼす影響
  2. 2.日焼け後のケア方法
  3. 3.日焼け予防には日焼け止めの活用が重要
    1. 3-1.日焼け止めの種類・選び方
    2. 3-2.日焼け止めの使い方
  4. 4.パーツ別の日焼け対策も忘れずに


1.日焼けとは?


日焼けとは、太陽光を浴びることで起こる皮膚の赤み・水ぶくれ・色素沈着といった症状の総称です。地上に届く紫外線はUVA・UVBの2種類に分けられ、それぞれ以下の違いがあります。

紫外線の種類UVA(長波長紫外線)UVB(中波長紫外線)
波長320~400um280~320um
エネルギー弱い強い(UVAの約600~1,000倍)
紫外線量多い(UVBの20倍以上)少ない
影響を受ける皮膚層表皮・真皮表皮

ここでは、日焼けの種類と、日焼けが肌に及ぼす影響を解説します。


1-1.日焼けの種類

日焼けは、サンバーン(sunburn)とサンタン(suntan)の2種類に分類されます。それぞれの違いは下記の通りです。

日焼けの種類サンバーンサンタン
症状赤み・水ぶくれ・腫れ・痛み・発熱メラノサイト細胞(色素細胞)のメラニン色素生成による色素沈着
症状の発生ばく露から数時間後サンバーン消失から数日後
症状の消失ばく露から2~3日後ばく露から数週間~数か月後

出典:環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」


紫外線を浴びると、まずサンバーンが発生して肌が赤くなり、その後サンタンが発生して肌が黒くなります。サンバーン・サンタンの発現度合いはスキンタイプによって個人差があり、日本人は下記の3タイプに分類されるのが特徴です。

スキンタイプサンバーンの程度サンタンの程度
J-Ⅰ重度軽度
J-Ⅱ中程度中程度
J-Ⅲ軽度重度

出典:環境省「紫外線環境保健マニュアル2020


肌が赤くなりやすい人はJ-Iタイプ、肌が黒くなりやすい人はJ-IIIタイプに該当すると言えます。J-IIは平均的な肌質です。


1-2.日焼けが肌に及ぼす影響

日焼けは、肌に以下の影響を及ぼすと言われています。

●紫外線が肌表面の皮脂を酸化させ、皮膚のバリア機能が低下する
●紫外線から肌を守るために生成されたメラニンが肌内部に蓄積されシミになる
●紫外線が肌の乾燥を引き起こし、水分不足による小ジワの原因になる
●真皮に到達するUVAがコラーゲン・エラスチンを破壊し、肌の弾力が失われたるみの原因になる
●UVBにより破壊された細胞が修復される際に、皮膚細胞が突然変異し、皮膚がんに発展するリスクが高まる


上記から、日焼けが美容にも悪影響を及ぼすことがうかがえます。


2.日焼け後のケア方法


日焼け後は、以下のアフターケアを行い、皮膚のダメージを最小限に抑えましょう。

1. 冷却する
肌に熱感や痛みを感じる場合、皮膚が軽度の火傷状態にあると言えます。まずは流水・濡れタオル・氷・保冷剤などを肌に当てて、炎症症状が緩和されるまで肌を冷やしてください。氷・保冷材は布で包み、過度な肌負担とならないよう注意しましょう。
2. 保湿する
日焼けした肌は、紫外線により細胞内で水分を作る力が弱まるため、肌の水分量が不足します。肌の熱感・痛みが落ち着いた後は、化粧水などを使用し肌を保湿してください。
3. 美白(※)成分が含まれたスキンケア用品を使う
皮膚が過剰に生成したメラニンが、肌のターンオーバーで排出しきれず残留したものがシミ・そばかすです。シミ・そばかすを防ぎたい人は、保湿後に美白有効成分配合のスキンケア用品を使用し、メラニンの生成を抑制しましょう。
※美白とは、メラニンの生成を抑制し、シミ・そばかすなどの色素沈着を防ぐこと


サンタンが生じる前にケアを行うことで、色素沈着によるシミの発生リスクを抑えられます。


3.日焼け予防には日焼け止めの活用が重要

日差しが弱い雨の日でも、快晴の日の約30%に及ぶ紫外線が地上に降り注いでいます。

出典:気象庁「雲と紫外線」


また、肌のたるみを引き起こすUVAは窓ガラスを透過し室内にも入り込むため、天候や外出の有無に関わらず、日頃から日焼け止めの使用を怠らないことが大切です。

ここでは、日焼け止めの種類・選び方や、正しい日焼け止めの使い方を解説します。


3-1.日焼け止めの種類・選び方

日焼け止めは、季節や利用シーンにより複数の種類を使い分けるとよいでしょう。日焼け止めは、商品ごとにテクスチャーや、紫外線を防ぐ力に違いがあります。日焼け止めの種類と、適した利用シーンは下記の通りです。

日焼け止めの種類適した利用シーン
クリームタイプ夏季のレジャーや海水浴・マリンスポーツをする時
乳液タイプ敏感肌に優しく、石鹸で落としやすい日焼け止めを使いたい時
スティックタイプ手を汚さず、短時間で日焼け止めを塗り直したい時
ジェルタイプ短時間で全身に日焼け止めを塗りたい時
スプレータイプヘアセットやメイクを崩さずにUVケアをしたい時
パウダータイプメイクの仕上げや、化粧直しのパウダーとして使いたい時
内服タイプ日焼け止めを塗り直す機会を減らしたい時


紫外線を防ぐ力は、SPF(Sun Protection Factor)及びPA(Protection grade of UVA)の値で表示され、SPFはUVBを防ぐ力、PAはUVAを防ぐ力を指します。利用シーンごとに推奨されるSPF・PAの数値は下記の通りです。

利用シーン推奨SPF推奨PA
日常生活上の散歩や買い物など〜20+〜++
屋外での軽いスポーツやレジャーなど10〜30+〜+++
炎天下のレジャーやマリンスポーツなど30〜50++〜++++

出典:日本化粧品工業連合会「生活シーンに合わせた紫外線防止用化粧品の選び方」


3-2.日焼け止めの使い方

日焼け止めの効果を最大限発揮するには、正しく使用することが大切です。短期的・長期的な紫外線ダメージから肌を守るため、以下の点に注意しましょう。

●商品に明記されている適切な使用量を守る
●2~3時間ごとに日焼け止めを塗り直す
●皮脂が分泌されると日焼け止めが落ちやすくなるため、日焼け止めを塗る前に肌を保湿する
●日焼け止めは手のひらに伸ばさず、肌の細かいパーツごとに日焼け止めを乗せてから塗り広げる
●手に付く日焼け止めの量を最小限に抑える
●汗を拭く時は擦ると日焼け止めが落ちやすいため、押さえるように拭き取る


特に夏場は、皮脂や汗で日焼け止めが落ちやすくなるため、適宜対策をしましょう。また、定期的に日焼け止めを塗り直すことも重要です。


4.パーツ別の日焼け対策も忘れずに

日焼け止めを塗る時は、顔や腕以外のパーツにも目を向けることが大切です。ここでは、パーツ別の日焼け対策方法を紹介します。

・顔周り(耳、唇、首、デコルテ)
顔周りは、顔の広い部分と一緒に日焼け止めを塗る習慣をつくるのが得策です。唇は紫外線を防ぐ細胞が少なく、他のパーツに比べ日焼けのダメージを受けやすいため、紫外線カット効果のあるリップクリームを塗るとよいでしょう。外出時は、帽子・日傘の使用で直射日光を防いでください。

・髪
髪の毛には、スプレータイプの日焼け止めや、日焼け止め成分を含むアウトバストリートメントの塗布が効果的です。外出時は帽子や日傘などのUV対策アイテムを使用し、直射日光を浴びないように注意しましょう。
・膝裏、足の甲
膝裏や足の甲は、日焼け止めの塗り忘れが多い場所です。スカートやハーフパンツ、サンダルやパンプスを着用する時は、膝下全体に日焼け止めを塗りましょう。ストッキングを履く人は、ストッキングの収納場所・着替える場所に日焼け止めを常備しておくことで、塗り忘れるリスクを減らせます。
顔まわりのパーツが日焼けすると、メイクをした顔との肌色に差が生まれ、顔が白く浮いて見える可能性があります。また、髪の毛や頭皮の日焼け対策を怠ると、髪の毛を作る毛母細胞が紫外線のダメージを受け、抜け毛・薄毛につながるため注意が必要です。


まとめ

紫外線による肌へのダメージは、サンバーン・サンタンなどの短期的なものから、将来のシミ・シワ・たるみ形成などの長期的なものまでさまざまです。日々の利用シーンに合った日焼け止めの使用で紫外線から肌を守りましょう。

日焼けにより肌が老化すると、色素沈着だけでなくたるみなどを引き起こすと言われています。たるんだ肌のリフトアップ効果が期待できる施術にはハイフが挙げられます。ハイフは、肌のくすみや小ジワへのアプローチも可能なので、興味のある方は医療機関・クリニックに相談してみるとよいでしょう。


この記事を監修したドクター

STスキンクリニック青山

院長 田澤しおり 先生

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