紫外線は何種類ある?UVA・UVBによる影響と対策方法

太陽光線の一種である紫外線には、人間にとってプラスの影響となる側面もありますが、お肌にとっては有害性が高く、負担が大きいものでもあります。紫外線にはいくつか種類があり、種類によって特徴やお肌への影響も異なるため、紫外線の種類について理解した上で対策を講じることが大切です。


当記事では、紫外線の3つの種類とその特徴、種類によって異なるお肌への影響について解説します。種類別の紫外線対策も併せて確認し、紫外線によるお肌へのダメージをなるべく予防しましょう。

目次

  1. 1.紫外線は3種類!それぞれの特徴を解説
    1. 1-1.UVA(ultraviolet A)
    2. 1-2.UVB(ultraviolet B)
    3. 1-3.UVC(ultraviolet C)
  2. 2.紫外線は種類によってお肌への影響が異なる
    1. 2-1.【UVA】しわ・たるみの原因
    2. 2-2.【UVB】シミ・赤みの原因
  3. 3.【種類別】紫外線の対策方法
    1. 3-1.UVA…UVカットのアイテムを使う
    2. 3-2.UVB…濡れタオルで冷やしたりビタミンを摂取したりする
  4. まとめ


1.紫外線は3種類!それぞれの特徴を解説


太陽から発せられる「紫外線(UV;Ultravioret)」は、波長の長さによって下記の3種類に分けられます。


■紫外線の種類
●UVA(Ultravioret A)
●UVB(Ultravioret B)
●UVC(Ultravioret C)


「UVA」「UVB」「UVC」は、それぞれ紫外線が届く範囲やエネルギーの度合いなどが異なります。それでは、それぞれの紫外線の種類にはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、「UVA」「UVB」「UVC」の3種類の紫外線について、それぞれの特徴を解説します。


1-1.UVA(ultraviolet A)

UVAは「紫外線A波」「生活紫外線」ともよばれる紫外線の一種です。UVAの波長は315~400nmと紫外線の中で最も長く、大気による吸収もそれほど受けないため、比較的多くの量のUVAが地表に到達します。地表に届く紫外線量の9割程度はUVAと考えてよいでしょう。


UVA自体のエネルギーは比較的小さく、短期的なダメージはそれほど大きくありません。しかし、UVAは地表に届く量が多いため影響を受ける機会が多く、生体へのダメージが少しずつ蓄積されます。中長期的には大きなダメージとなる可能性がある点に注意しましょう。


また、UVAは1年を通して照射量が多く、くもりの日や室内にも届きやすい紫外線でもあります。日常生活においても油断せず、常に対策を考えておく必要があるでしょう。


1-2.UVB(ultraviolet B)

UVBは「紫外線B波」「レジャー紫外線」ともよばれる、波長280~315nmの紫外線です。太陽から発せられるUVBの大部分は、地球の上空(成層圏)に存在するオゾン層で吸収されますが、残りは地表に到達します。この量は、地表に到達する紫外線の約1割に相当します。


UVBは比較的波長の短い紫外線であり、エネルギーも大きいことから、短期間で大きなダメージを人体に与えやすいとされています。地表に到達する量は多くありませんが、特に4~9月は地表に届くUVB量が多くなるため、十分な対策が必要となるでしょう。


1-3.UVC(ultraviolet C)

UVCは「紫外線C波」ともよばれる紫外線の一種です。波長は100~280nmと紫外線の中で最も短く、エネルギーも非常に高い紫外線であるため、殺菌灯などとして利用されることがあります。


太陽から発せられるUVCは非常に強度の高い紫外線であるものの、UVAやUVBとは異なり成層圏のオゾン層で吸収されます。UVCを利用した殺菌灯などに近づかない限りは、太陽光からUVCを人体に受けることはないと考えられます。


ただし、南極付近などの地域では季節によってはオゾン層が薄くなることがあるため、UVCによる影響を受ける危険性があります。旅行などで該当地域に滞在する場合には事前に十分な対策を整えておきましょう。


2.紫外線は種類によってお肌への影響が異なる


紫外線は種類によって波長やエネルギーの大きさなどの特徴があり、お肌への影響も種類によってそれぞれ異なります。美肌を保つためには、紫外線の種類に応じた対策が求められるでしょう。


ここでは、太陽から発せられた紫外線のうち、地表に届いて人体に影響を及ぼす可能性がある「UVA」「UVB」がお肌に与える影響をそれぞれ紹介します。種類によって異なる紫外線の影響をふまえた上で、紫外線対策を考えてみましょう。


2-1.【UVA】しわ・たるみの原因

UVAは、UVBほどお肌に対して短期的な影響を与えません。しかし、表皮よりも奥にある真皮まで到達し、お肌の弾力をキープするために重要な働きを担うコラーゲンやエラスチンなどの物質を破壊する可能性があることには注意が必要です。


真皮に存在するコラーゲンやエラスチンといった物質が破壊されると、お肌の弾力が失われ、重力によってお肌がたるみやすくなります。その結果お肌がたるみ、皮膚が特定の場所に寄りやすくなると、その部分にしわが形成されることも考えられます。


UVAによりお肌のたるみや皮膚のしわが形成されると、実年齢よりも老けた印象になりやすいです。


2-2.【UVB】シミ・赤みの原因

UVBはUVAよりも高いエネルギーをもつ紫外線であり、お肌に対して短期間で大きなダメージを与えることがあります。太陽光を長時間浴びることによってお肌が炎症を起こして赤くなる「サンバーン」や、メラニン色素の沈着「サンタン」の主な原因は、UVBと考えてよいでしょう。


また、UVBはお肌の表面にある細胞の細胞膜やDNAを傷つける作用があります。細胞膜やDNAへの刺激によってメラニン色素の合成を行うメラノサイトが活性化されると、メラニン色素の生成・色素沈着が促進されることがあります。シミやそばかすの原因となる紫外線は、主にUVBであると言えるでしょう。


3.【種類別】紫外線の対策方法


紫外線は、種類によってその特徴や性質、起こる可能性がある肌トラブルの種類が異なります。これと同様に、紫外線の対策方法も種類によって異なることを押さえておきましょう。気になる肌トラブルや季節・天候などに応じて、臨機応変に紫外線対策を講じることが大切です。


紫外線の種類によって適切なUVケアは異なるものの、UVA・UVBともに日焼け止めの使用は必須となります。それぞれの紫外線にベストな日焼け止めは異なりますが、日焼け止めを活用した上で、それぞれの種類の紫外線に対する対策を行いましょう。ここでは、UVA・UVBのそれぞれについて、適切な紫外線のケア方法を紹介します。


3-1.UVA…UVカットのアイテムを使う

UVAは、季節や天候(天気)を問わず1年中地表へ降り注いでいるため、日常的な対策が必要となります。「日焼け止めはPA値の+の数に注目して選ぶ」「UVカット(紫外線カット)効果の高い化粧品を活用する」など、UVカットのアイテムを上手に活用しましょう。


また、屋外ではさらに多くのUVAを受ける可能性があるため、UVカット効果が期待できる帽子や日傘、アームカバーなどでUV対策するのもポイントです。目から入った紫外線はメラニン色素の合成を促すため、サングラスやメガネをかけるなどの対策を行いましょう。目の周りの皮膚も保護できるため、目の周りのたるみやしわの発生も防げます。


UVAは窓ガラスを通過して室内にも届くことにも注意が必要です。UVカット効果が高く透明なUVカットシールを貼ったり、UVカット率が高いカーテンを取りつけたりして、窓ガラス越しに入るUVAの量を減らすための対策を行いましょう。


3-2.UVB…濡れタオルで冷やしたりビタミンを摂取したりする

UVBによる紫外線ダメージを予防するためには、「SPF」の数値に注目して日焼け止めを選ぶことが大切です。ただし、SPF値が高いものは防御効果も高いと言われている一方で、お肌への負担も大きくなる傾向があるとも言われています。使用シーンに合わせて適切な日焼け止めを選びましょう。


UVBを体に受け続けるとお肌が熱くなり、炎症や痛みが発生したりお肌の水分が失われて乾燥したりする恐れがあります。お肌が熱っぽいと感じたら、濡れタオルで冷やすなどしてお肌の状態を落ち着かせましょう。お肌の水分を補給するため、化粧水などでしっかりと保湿することも大切です。


また、必要なビタミンを摂取するなど、体の内側から紫外線ケアを行うことも重要です。紫外線の予防対策として重要なビタミンA、C、Eは以下のような食材に含まれているため、積極的に食事に取り入れましょう。


■ビタミンA、C、Eが豊富な食材

食材の例
ビタミンAにんじん、モロヘイヤ、かぼちゃ、うなぎ、モロヘイヤ など
ビタミンCトマト、ピーマン、ブロッコリー、キウイ、イチゴ など
ビタミンEアーモンド、アボカド、かぼちゃ、うなぎ など


まとめ

紫外線には「UVA」「UVB」「UVC」の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。特にUVAはしわ・たるみの原因に、UVBはシミ・赤みの原因になりやすいため注意しましょう。それぞれの特徴をふまえた上で、紫外線への対策を講じることが大切です。


お肌は紫外線の影響を受けやすく、日焼けによってお肌は老化しやすくなります。シミやそばかすだけでなく、たるみの原因になる場合もあるため注意しましょう。たるみには美容医療の一種である「ハイフ」が効果的です。お肌のたるみに悩んでいる人は、ぜひハイフの施術を検討してみましょう。


この記事を監修したドクター

STスキンクリニック青山

院長 田澤しおり 先生

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