夏のスキンケアはどうする?夏に発生しやすい肌トラブルも紹介
夏は肌トラブルに見舞われやすい季節です。パターン化しやすいスキンケアも、夏に合わせた方法に変えると、肌のコンディションを整えることができます。美肌を保つためには、基本のスキンケアを押さえつつ、夏に適したスペシャルケアも積極的に取り入れましょう。
当記事では、夏に起こりやすい肌トラブルの原因を踏まえた上で、夏に意識したい3つのスキンケアを詳しく解説します。正しいスキンケア方法を押さえて、暑い夏も美しい肌で過ごしましょう。
<目次>
- 1.夏のスキンケアは重要!夏に起こりやすい肌トラブルの原因
- 2.夏に意識したいスキンケア3つ
1.夏のスキンケアは重要!夏に起こりやすい肌トラブルの原因
夏によくある肌トラブルとして、「ベタつき」が挙げられます。本来は脂性肌ではなくても、夏になると肌のベタベタ感が気になるという人は多いでしょう。また、毛穴の開きや黒ずみ、ニキビといった肌トラブルも、冬より夏のほうが目立ちやすい傾向です。
夏の肌トラブルは、肌の乾燥によって引き起こされていることも少なくありません。ここでは、夏の肌トラブルの原因を3つ、詳しく解説します。
<1-1.紫外線>
紫外線を長時間浴びると、肌の酸化やターンオーバーの乱れが引き起こされ、シワ・シミ・たるみといった肌老化が進みます。紫外線は5月頃から強くなり始め、7・8月がピークとなるので、夏は特に紫外線対策を意識したスキンケアが大切です。
太陽から届く光は、波長の短いものから順に、紫外線・可視光線・赤外線の3種類に分けられます。さらに、紫外線は波長の長さが短い順に、C波、B波、A波に分類されます。紫外線の種類による特徴は、下記の通りです。
UV-C | オゾン層に吸収され、地表に届きにくい。 |
UV-B | オゾン層に大部分が吸収され、一部が地表に到達する。日焼けの主な原因であり、短時間で皮膚に炎症を起こす。細胞のDNAを傷つけるなど、生物に大きな影響を与える。 |
UV-A | 皮膚の奥まで浸透し、シワやたるみの原因になる。UV-Bと比較すると人体への影響力は少ないものの、年間を通して量が多く、日常生活の中で浴びやすい。 |
出典:気象庁「紫外線とは」
主にシミやソバカスの原因となるUV-Bは、夏になると冬の約5倍もの量が地表に降り注ぐと言われています。また、紫外線は波長が長くなるほど皮膚の奥へ入り込むため、影響力の少ないUV-Aにも注意が必要です。
<1-2.冷房>
冷房を稼働すると室内が乾燥して肌の水分が奪われ、ハリや弾力を失う原因となります。冷房が効いた部屋で、肌がつっぱる・ゴワゴワすると感じる人は、肌が乾燥していると考えられるでしょう。
冷房で乾燥した肌を守るために、皮脂が過剰に分泌されて、肌がベタベタするケースもあります。肌がベタベタする場合は、表面上は乾燥肌に見えなくても、肌内部が乾燥しているため注意が必要です。
また、冷房によって冷え性が引き起こされると、血液循環が悪くなり、肌荒れや敏感肌が悪化する可能性があります。
<1-3.汗>
汗は肌から蒸発することで平温を保つ、体温調節の役割を担います。しかし、汗は蒸発する際に肌の水分も奪うため、汗を拭き取らずに放置すると肌が乾燥状態に陥ります。
また、汗には水分だけでなく、微量ながらナトリウムや塩素といった成分が含まれており、これらは水分が蒸発した後も肌表面に残ります。乾燥してバリア機能が低下した肌に、汗の成分が侵入すると、かゆみやかぶれといった肌トラブルへと発展するケースも少なくありません。特に敏感肌の人は、汗によって肌がかゆくなりやすく、炎症が悪化する可能性もあります。
2.夏に意識したいスキンケア3つ
夏には、基本のスキンケアにプラスして、スペシャルケアを行いましょう。以下では、夏に効果的なケアをご紹介します。
マッサージ | マッサージは、エアコンによる冷えや乾燥に効果的です。指先で円を描きながら、フェイスラインや目元をやさしくなぞってください。最後は耳元から鎖骨へとリンパを流しましょう。 |
シートマスク | 乾燥対策や、肌疲れのリセットに適しています。週1~2回を目安に取り入れましょう。 |
ビタミンC | 肌ダメージの修復作用や、美白効果が期待できる成分です。ビタミンCを配合した美容液やサプリメントを取り入れましょう。 |
夏のスペシャルケアを取り入れると同時に、日頃の肌ケアも見直しましょう。ここでは、夏に意識したいスキンケアを3つ紹介します。
<2-1.紫外線ケア>
夏のスキンケアでは、紫外線対策が欠かせません。紫外線ケアを怠ると、肌老化や皮膚がんの原因となるほか、皮膚炎やニキビなどの炎症が悪化することもあります。また、紫外線の影響は10年後や20年後の肌へも影響するため、将来のためにも今できる紫外線ケアをしっかりと行いましょう。
日焼け止めを選ぶ際には、SPFとPAについて注目しましょう。SPF・PAの特徴は、下記の通りです。
SPF | UV-Bへの防止効果。1~50の数値で示し、値が大きいほど効果が高い。 |
PA | UV-Aへの防止効果。+~++++までの4段階で示され、+が多いほど効果が高い。 |
屋外でのレジャーでは、紫外線防止効果が高い日焼け止めを使用しましょう。屋外でのレジャーの際は、「飲む日焼止め」と言われているようなサプリメントの併用が効果的です。ジェルタイプやオイルタイプなど、さまざまなテクスチャーの日焼け止めが販売されているので、肌なじみや使い心地に注目して選んでください。
なお、日焼け止めは使用量を守り、ムラなくしっかり塗らなければ、十分な効果は得られません。肌への刺激が気になる場合は、オーガニックや無添加の日焼け止めなど、肌にやさしい製品を選びましょう。
帽子や日傘、アームカバーといったアイテムを活用すれば、紫外線を物理的に遮断することができます。紫外線防止のためには、つばが広い帽子や、UVカットが施された製品を選ぶとよいでしょう。
<2-2.正しい洗顔>
夏の肌は、汗や皮脂、メイクなどが原因で、汚れが溜まりやすい状態となっています。スキンケアの基本である洗顔を丁寧に行い、肌環境を整えましょう。
洗顔は、朝と夜の2回行い、たっぷりの泡で素早く洗うことがポイントです。下記を参考に、正しい方法で洗顔を行ってください。
1. 35度前後のぬるま湯で顔全体を濡らす。
2.片方の手のひらに洗顔料をとり、少しずつ水を加えて泡立てる。
3.両手全体を使いながら、顎から鼻を洗う。
4.次に、Tゾーンを洗う。鼻筋は円を描くように泡を転がす。
5.最後に頬を洗い、洗い流す前に余分な泡を取り除いておく。
6.ぬるま湯で泡を流す。
7.清潔なタオルで、軽く押さえて水分を拭き取る。
洗顔後は、温めたタオルで約1分ほど顔を包むと、血行促進や毛穴の汚れをオフする効果が期待できます。
<2-3.保湿>
夏は紫外線や冷房の影響で、肌の水分量が不足しやすいため、十分な保湿ケアが必要です。保湿が行き渡っている肌は透明感があり、皮脂の過剰分泌によるテカリも防ぐことができます。
保湿の基本として、洗顔後は、化粧水→乳液→クリームの順にスキンケアを行います。夏は乳液やクリームの代わりに、さっぱりとした使用感の保湿ジェルを取り入れてもよいでしょう。外出時の乾燥が気になる際には、ミスト化粧水を携帯してこまめに保湿するのも1つの方法です。
夏は、紫外線の影響や冷房によって、肌トラブルが起きやすい季節です。湿度が高くても、肌は乾燥しやすい状態にあります。基本のスキンケアを徹底するとともに、夏に合わせたスペシャルケアを取り入れて、健やかな肌を保ちましょう。
まとめ
夏のアドバンスなスキンケアの1つとして、肌のキメを整え、ブライトニング効果が期待できるハイフ治療も1つの選択肢です。ハイフによって肌のバリア機能が高まれば、夏場もみずみずしく美しい肌を保ちやすくなるでしょう。
この記事を監修したドクター
院長 佐藤 英明 先生